僕がなめたいのは、君っ! 著 桜こう
僕、葉ノ宮洋がはじめて彼女を見たのは、後輩の星音紗代ちゃんと園芸部の道具を買いに行った帰り路でのこと。そのとき視界に飛び込んできたのは、無数のバラ。彼女は、天に向かってホログラムのように広がるバラに彩られていた。人込みに消えるバラを思わず追いかけた僕は、彼女がファンシーな植物型拳銃で巨大な二葉と対峙する姿を目にする。唖然とする僕に、二葉を消滅させた彼女──尊莉花は言った。「君、あたしをなめなさい!」──な、なめる?? ど、どこを!?
はて、タイトルと表紙に釣られたら、全く予期してなかった能力バトル物が展開されているのだが、もしかして中身が入れ替わっていたのだろうか
とまあ、冗談は置いておくとしても、物語自体はなんともテンプレート通りな感じするボーイミーツガールのバトル物ではあるのですが、花の能力バトルものという時点で、設定作ってしまったもの勝ちみたいなところある気がいたします
その設定を活かせる腕があればもっと良かったんでしょうか、タイトルありきで話作ったのか、どうにもキャラクターたちが妙にずれている奴ばかりなのが違和感、それでいて話は特別変な話というわけじゃないのですから、何というか妙な味わいの作品に
こういう荒削りな感じってのはデビュー作品の醍醐味ではあるのですが、確かに真っ当なライトノベルではあるんですが、大賞というからにはもう少し凄いものを読みたかったというのは正直な感想ではあります