騎條エリと緋色の迷宮 英国亭幻想事件ファイル 著 秋月大河

騎條エリと緋色の迷宮―英国亭幻想事件ファイル (電撃文庫)[rakuten:book:12876556:image]
「おまえが生きたいと望むなら、このわたしが手を貸してやる」
 真冬の東京を震撼させる連続殺人事件の犯人によって、奇妙な物体を頭に埋め込まれてしまった僕。そんな僕が命を託すことになったのは、高飛車でわがままで、だけど不思議な魅力を持つ、美少女学者・騎條エリだった。
 十八歳にして博士号を持つ彼女は、『英国亭』という喫茶店の2階に事務所を構え、奇妙な人々と暮らしていた。そして、どうやら彼女が追い求めている《EVE》という存在が、殺人事件に関係しているようで……。期待の新人が贈る、美少女学者・エリと僕を巡るミステリー登場。

 ミステリーって分類って何所から何所までを判断すればいいのか線引きが難しいジャンルではありますが(別名言ったもの勝ち)、出てくるキャラクターの中で容疑者になりうる人間が一人しかいないってのは、ミステリーと言っていいかどうかは判断に悩むものではある、と思っていたらあとがきで作者がファンタジーと明言している
 というわけで、探偵風の現代ファンタジーものなのですが、新人の割にはこなれているというか良くも悪くも纏まっているというか、ライトノベルらしいライトノベルであります
 ただ、纏まっている分、物語も奇をてらわない展開のため平淡な感じで、もう少し推理色を出すとか、ファンタジー色を濃くするとかしてはっちゃっけてもよかったのかなとも思います