ロミオの災難 著 来楽零

ロミオの災難 (電撃文庫)
ある日突然、あなたの心が
見知らぬ誰かの
感情に支配されてしまったら……。
 そこにいるだけで空気が華やぐような綺麗な少女、雛田香奈実。彼女にうっかり一目惚れした僕が演劇部に入部してしまってから数カ月、文化祭公演のための台本を選ぶ時期がやってきた。
 現役の演劇部部員は僕と雛田を含め、一年生五人きり。僕たち五人にはそれぞれ想い人がいたりいなかったりしたのだけれど、部室で見つけた、ぼろぼろの『ロミオとジュリエット』の台本を使うことに決めたときから、五人の心に奇妙な変化が起こり始め──。
 これは、「すき」と言えない高校生の揺れる思いを描く、ちょっと怖い物語。

 そういえばロミオとジュリエットって読んだことも見たこともなかったな、劇曲に関しては元々手を出していないし、映画も年間で1、2本くらい見ればいいほうだからしょうがないと言えばそうなんだが、唯一見るチャンスがあったとすればTBS系列で2007年やってたアニメなのですが、あれを頭数に入れていいものか、結局見てないし
 台本に残った昔の部員の恋の思いがそのまま今のメンツに乗り移ってしまう、というシリアスホラーの方向に突き進んでいけば、幾らでも緊迫した雰囲気の作品に持って行けるとは思うのですが、所々肩の力を抜くように雰囲気を調整して、恋愛物語をメインにうまく誘導、嫉妬やら恋やら部活やらなんとも青春しているな、くそー共学行けばよかったな、とかいろいろと学生の時を思い出させる何ともいい意味で青臭い感じの作品
 昨日まで友人だった男がいきなり惚れてきたところを読んでいると、俺ボーイズラブの奴でも買ってしまったかと思ったがそれは流石になかった