セキララ 著 花谷敏嗣

セキララ!! (ファミ通文庫)
 中学生時代に書いた小説のヒロインが主人公の目の前に、ただしその小説は昔ネットで叩かれる元になった主人公のトラウマであった、というお話
 私も今では更新放棄している状態ではあるが、高校時代から長々のサイトを持ち続けて、創作活動に勤しんでいた身だったりするので、読めば読むほどサイト始めた時や、ネットに初めて足を踏み入れたときのあの生暖かい思い出たちが自分の中にリフレインしていき、何ともいたたまない気持ちになった
 そういえば、ついでに昔からやってる葉鍵系SS作家とか、そんくらいの時期に葉鍵SSを読んでいた人なら覚えているかもしれないが、SEAMAって人を思い出した、思えばあそこまで二次創作小説に勢いがあった時代ってのも凄かったな、あれに関わっていたメンバーって結構豪華だった記憶あるな、某ニトロプラスのロボットもののライターとか
 閑話休題
 そんなこんなで、人のトラウマを穿り返すにはうってつけの作品なのですが、内容に関しては何とも急ぎすぎな感じで、無理やりにでも文庫本一冊に詰め込んだという感じがぷんぷんと、まあ新人大賞らしいこなれてない分の荒削りの勢いというのが読めるので、これはこれで好きではあるのですが
 しかし、自分のトラウマが過去から現われて、恋人も実は自分のトラウマに関わっていた腐女子だったり、とこいつ実はかなりの負け組かと思っていたが、ラスト見て考えを変えた、やっぱり勝ち組だこいつ