魔女ルミカの赤い糸 著 田口一

魔女ルミカの赤い糸 (MF文庫J)
 クラス委員の羽田琴也は、登校中いきなり後ろからタックルされ、思いっきり踏みつけられてしまう。ちょっ!何事だよ!?とパニくる琴也を、見下ろす美少女は「やっとわたくしを愛してくださる人に巡り会えた」と不適に微笑む。
霧間留美華と名乗った少女は、以来ことあるごとに琴也に絡んでくる。そしてついに琴也のためと称して、仕事をさぼるもう一人のクラス委員の水越を深夜の教室で椅子に縛って監禁するに至り、琴也は恐怖心を覚えてしまう。一体、彼女の目的は……!?

 挿絵を2ページ使って見開きにして、素っ裸のヒロインの上を紙で隠し、下をページの境目で隠すという方法は小説媒体では思いつかなかったよ。どうせ描いてないんだけどちょっと期待してページがん開きしている自分にちょっとムカついた
 さて、魔法使いと魔女の違いというのは、そこにエロスはあるのかしらという点であろう、その点においてこの作品の魔女は妙に描写がエロいので魔女という点においては合格じゃないだろうか、というくらいにライトノベルにしては描写がエロく、MJ文庫のエロスに対する懐の深さを見させられた感じ、まあ、挿絵に乳首載せた電撃文庫には負けるが
 ただ、じゃあエロスだからいいのかというとそういうわけにもいかず、肝心の中身が何とも急展開に次ぐ急展開で、サブキャラクターの双子なども対して活躍もできず、そもそも物語の開始の主人公とヒロインの接点が薄いので、どうにも展開に入っていけず、後半はちょっと置いてけぼり食らった気分に
 しかも、魔女から普通の女の子になりましたという終わり方はそれなりにきれいにまとめていたので続きものじゃないだろうな、と思ったら全4巻、むしろここからどう続ける気なのかが気になる所、魔女じゃなくなっているのに